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【LAO起業講座 人事編⑤】 社員の求人を行う (榊 裕葵/社労士)

   

今回は、社員の求人の方法について説明します。

ハローワーク

求人にあたってもっとも手軽なのは「ハローワーク」を使うことです。やはり、なんといっても無料で求人を出すことができるのは、コスト面での大きなメリットになります。

しかし、メリットばかりではありません。労働保険や社会保険に正しく加入していなければハローワークは求人を受け付けてくれませんし、給与欄の書き方などにもルールがあって、たとえば、「基本給25万円(うち固定残業代5万円)」という表現は許されず、「基本給20万円+固定残業代5万円」(あくまで基本給は20万円)という表現にしなければなりません。

このとき問題になるのは、基本給に含まれる固定残業代が多く、ハローワークルールでは正味の基本給が低くなってしまう賃金体系の会社です。求職者の方はパソコンで求人を検索する際に、基本給で絞込みをかけることも多いので、正味の基本給が低いと、(とくに20万円を切ってしまうような場合)検索結果から漏れてしまうことも多いのです。

民間求人誌

これに対し、民間の求人誌では、ハローワークのような細かいルールはありませんので、悪意をもって騙すような表現でなければ、会社側の望む形で求人広告を出すことができます。もちろん、「基本給25万円(うち固定残業代5万円)」も問題ありません。

しかし、ハローワークのように無料ではなく、掲載料を支払わなければなりませんから、その媒体に求人を出すことで求職者が集まる可能性と、かかるコストの費用対効果を見極めることは重要になってきます。

転職エージェント

ターゲットを一本釣りするために転職エージェントを使うという方法もあります。確かに効率はよいかもしれませんが、エージェントに支払う報酬が転職希望者の相場の30%~40%と言われていますので、中小企業にとっては決して小さくはない負担ですし、成功報酬制の場合は、多少無理してでもエージェントは成約させようとする場合もなきにしもあらずですので、納得がいかない人を紹介された場合は、NOという勇気も必要です。

個人的な人脈

社長の個人的な人脈などを使って社員の候補者をスカウトする方法も、古典的ではありますが、選択肢としては有効な方法です。とくに、独立前の職場で一緒に仕事をしていた仲間などは人柄も分かっているので、安心して採用ができると思います。

しかしながら、他に社員がいる場合は、「あの人は社長が連れてきた人だから」とか「特別扱いをしている」とかいったような噂が立ったりしたら、スカウトされた本人も仕事がしにくいですし、会社全体のモチベーションにとっても良くありませんので、バランスの取れた処遇を心がけることが大切です。

まとめ

いずれの求人方法でも、一長一短がありますので、自社に合った求人方法を選ぶことが大切です。なお、スタートアップしたばかりの会社の場合は、採用にコストをかけることも難しいですし、少ない人数の中でチームワーク良く仕事を回していくことが非常に大切になってきますので、社長の人脈でスカウトしていく方法がいちばん良いのではないだろうかとわたくし個人としては考えています。

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