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【LAO起業講座 人事編⑧】 法定3帳簿を整備する (榊 裕葵/社労士)

      2015/04/06

前回、従業員を採用したら、労働保険、社会保険に加入をさせなけばならない旨を説明しました。

今回は、会社の内部の労務管理として行わなければならないことを説明します。

労働基準法に基づいて、会社は「法定3帳簿」を整備しなければなりません。これらは、具体的には「労働者名簿」「出勤簿」「賃金台帳」です。

そして、この3帳簿は、労働基準監督署の監査があった場合などもチェック対象となるますので、しっかりと整備しておくことが重要です。

 

労働者名簿

労働者名簿とは、文字通り労働者に関する名簿で、使用者は事業所ごとに、各労働者について、労働者名簿を作成しなければならないとされています。労働者名簿には、次の項目を記載することが義務付けられています。

  1. 氏名
  2. 性別
  3. 生年月日
  4. 住所
  5. 従事する業務の種類(30人未満の事業所では不要)
  6. 雇入れ年月日
  7. 退職の年月日とその事由(退職事由が解雇の場合にはその理由)
  8. 死亡年月日とその原因
  9. 履歴

 

労働者名簿のサンプルは下記リンクにてご確認下さい。(東京労働局)

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/standard/relation/18.pdf

 

出勤簿

出勤簿とは、従業員の労働日数、労働時間数、時間外労働などを把握するために、労働者の労働日ごとの始業・ 終業時刻を確認し、これを記録する法定帳簿をいいます。

出勤簿には法定の記載項目は定められておりませんが、これが労働時間や時間外手当を計算するための基礎資料になることに鑑み、上記のような労働日数や労働時間数が正確に把握できる形式でなければなりません。

タイムカードを出勤簿のかわりとして扱っても良いし、ICカードやスマートフォンを入退社時をタッチするなど電子的方法によることも可能です。

紙で作成した場合の出勤簿のサンプルは、下記リンクをご覧ください。
(無料テンプレートダウンロード ホウフリンク様より)

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賃金台帳

賃金台帳も労働者名簿と同様、事業場ごとに作成し、賃金の支払いのつど遅滞なく記入しなければなりません。

賃金台帳に記載すべき必要事項は、次の通りです。

  1. 賃金計算の基礎となる事項
  2. 賃金額
  3. 氏名
  4. 性別
  5. 賃金計算期間
  6. 労働日数
  7. 労働時間数
  8. 時間外労働時間数、休日労働時間数、深夜労働時間数
  9. 基本給、手当、その他賃金の種類ごとにその額
  10. 社会保険料などの賃金控除額

 

 

賃金台帳のサンプルは下記リンクをご覧ください。 (東京労働局)

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/standard/relation/19.pdf

 

帳簿の保管期限

上記の法定帳簿はもちろん、労働者の入退社に関する労務管理書類は3年間保存することが労働法令で義務付けられています。

なお、この3年間をカウントする起算日に注意が必要です。労働者名簿や入退社関連書類はその労働者の退職日から、賃金台帳は最後の記入日から3年間保存しなければならないことになっているのでご注意下さい。

 

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