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【LAO起業講座 会計税務編⑪】交際費の税務上の取り扱い(栗田倫也/税理士)

      2015/06/16

今回は交際費についてです。やっと日々の業務と密接に関係してくる内容になってきました。

交際費とは、主に得意先に対して飲食店での接待や品物の贈答などをした場合に発生する費用のことです。会社によっては交際費の上限額を設定していたり、交際費を使うこと自体認めていなかったりしています。実は、このようなことをするのは、経費の無駄遣いを排除するという考えのほかに、法人税の計算をするうえで制約があるからなのです。

 基本的には全部NG

税法上の基本的な考え方をざっくりいえば、交際費は無駄遣いだから税務上の経費にはしない、というものです。つまり、会計上は経費になるのですが、法人税を計算するうえでは経費と認められず、会計上の利益に加算されてしまうのです。たとえば、会計上、200万円の損失があったとしても交際費を300万円計上していると、法人税を計算するもとになる所得は、▲200万円+300万円=100万円となり、納税が生ずることになるのです。

 

中小企業には特例あり

とはいえ、全部をNGとすると適正な営業活動まで阻害する恐れがあるので、資本金が1億円以下の中小企業(大企業の子会社等は除く)については一定額までは経費として認めましょうという特例がもともとありました。そして、ここ数年の税制改正でその枠が広がっています。現在では次の金額のうちいずれか大きい額まで経費として認められます。

a.年間800万円

b.交際費の接待飲食費の額の1/2

もし接待飲食費として2,000万円使った場合には、1,000万円は経費として認められるということになります。

 

 大企業も少しOK

大企業については全額NGでしたが、昨今の改正で、接待飲食費の額の1/2までは経費として認められるようになりました。これも政府の景気刺激策の一環ですね。

 

資金繰りには注意を

交際費が税務上の経費として認められる枠が増えたからといって、限界まで使い切る必要はありません。交際費が不要とはいいませんが、無駄遣いと思われてしまうような使い方はやはりお勧めできません。あまりにも多額の交際費は資金繰りにも影響を与えますので、気を付けておきたいものです。

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