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【LAO起業講座 人事編⑯】 労基署の調査ではここが見られる (榊 裕葵/社労士)

   

経営者の方にとって、労基署の調査が入るのは怖いことですよね。

今回は、労基署の調査の対応について説明を致します。

労基署の調査の種類

労基署の調査には、定期監査と申告監査の2種類があります。

定期監査は、労基署が管内の事業所を無作為にピックアップして実施する調査です。

定期監査の場合は原則として予告がありますし、後述する申告監査に比べて、調査のトーンも穏やかです。

これに対し、申告監査は、労働者から事業所が労基法等に違反していると申告があった場合、申告に基づいて実施される調査です。

予告がなく抜き打ちの検査となる場合もありますし、具体的な法違反を前提にした調査なので、厳しいトーンとなります。

何が調査されるのか

申告調査の場合は、もちろん申告があった内容中心ということになりますが、一般的にはやはり労働時間や賃金に関する調査が多いです。

労働時間であれば、36協定を届け出ていないのに残業をさせていないかとか、36協定を届け出ていたとしても、その届出の限度を超えて残業をさせていないのか、ということがチェックされます。

ABCマートが36協定を超えた残業をさせていたことで書類送検されたニュースが記憶に新しいよう、昨今は長時間労働に対する取締りが厳しくなってきているので注意が必要です。

また、残業代の未払いも必ずといっていいほどチェックされ、未払いがあった場合は遡っての支払が求められます。未払い残業代の時効は2年ですが、実務上は3か月分くらいを遡って支払うよう指導されます。

労基署の調査が一通り終わると「是正勧告書」という書類が交付され、会社はその内容を是正し、その結果を「是正報告書」にて労基署に報告します。

普段からの適正な労務管理が重要

やはり、労基署の調査に対するいちばんの対策は、普段から労務管理をキチンと行っておくことです。

労務管理が適正に行われていれば、いつ定期監査があったとしても恐れることはありませんし、申告監査のほうも、労働者に対する違法行為がなければ、起こりようがありません。

確かに、正しい労務管理を行うには大変な部分もありますが、少しずつでも、適正な状態にしようと努めていくことが大切です。

 

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