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【LAO起業講座 会計税務編⑰】今年はふるさと納税をしてみよう(栗田倫也/税理士)

      2015/10/20

これまで会社の税金を中心に説明してきましたが、年末も近づいてきたこともありますので、個人の税金にまつわる話もしていきたいと思います。

会社員として給与をもらっている場合、会社が行う年末調整(詳細は次回説明します)によって年間の所得税が確定し、それに基づき翌年分の住民税も確定します。そのため、給与だけしか収入がない人は確定申告をすることなくそれですべて完了します。ただ、一定の要件に該当する人は確定申告を行うことで支払った所得税が返ってくる(還付といいます)ことがあります。代表的なのが、医療費を多く支払った場合や寄附をした場合です。

今回はこの寄附をした場合について説明します。

 ふるさと納税の仕組み

公益的な団体に寄附する場合が多いですが、昨年あたりから「ふるさと納税」をする人が増えてきています。「ふるさと納税」とは県や市などの自治体に寄附をしましょう、というものですが特徴的なのが、寄附をするとその金額に応じた特産品などがもらえる点です。そして、平成27年中にふるさと納税をした場合、平成27年分の確定申告によって所得税の還付を受けられ、翌年の住民税から一定額が控除されます(平成27年度改正で手続きは複数あります。詳細は次章で)。

たとえば、年収約6,000,000円、専業主婦の配偶者、未就学児の子2人という4人家族で、生命保険料控除などの各種控除を受けて年末調整をした結果、源泉徴収票に記載された源泉徴収額が140,000円だったとします。この場合、翌年の住民税は約240,000円となります(たとえですので概算です)。

このような前提の場合、平成27年中にふるさと納税を60,000円すると、

  • 市区町村から60,000円に応じた特産品がもらえます。
  • 約5,900円の所得税の還付を受けられます。
  • 翌年の住民税から約52,100円控除されます。

細かい計算は省きますが、このように自己負担2,000円で特産品がもらえ、所得税・住民税合わせて58,000円の負担が減るということになります。

 

還付、控除を受ける方法

1.所得税の確定申告をする

寄附先の自治体から寄附証明書が発行されますので、それを確定申告書に添付して税務署に提出することで、源泉徴収された所得税の一部が還付されます。平成27年分の還付を受けるための申告は平成28年1月1日から5年間提出することができます。確定申告についての詳細は次回説明します。

 

2.ワンストップ特例制度を利用する

平成27年度の税制改正で新設された制度で一定の要件を満たせば、確定申告は不要で、還付を受けられる所得税と控除される住民税の合計額が翌年の住民税からまとめて控除されるという仕組みになっています。

その要件とは以下の4点です。

  • 年末調整のみで完結する給与所得者であること
  • 平成27年4月1日以後に寄附をしていること
  • 寄附先の自治体が5団体以内であること
  • 申告特例の申請を寄附先の自治体に提出していること

(ワンストップ特例制度の 留意点)

もともと確定申告義務のある人や確定申告をしようとしている人は、ワンストップ特例制度は利用できません。医療費控除を受けたくて確定申告する人は申告特例の申請書を提出していても確定申告書にふるさと納税の分も記載し寄附金証明書の添付も必要となりますので注意が必要です。

 まとめ

ふるさと納税はその年中に寄附したものがその年の所得税の還付や翌年の住民税の控除対象となります。この記事が掲載されるのは平成27年10月下旬頃のはずですので、この記事を見てふるさと納税をしようと思ったとしてもまだ十分間に合います。気を付けなければならないのは、ふるさと納税を申し込んでも寄附金の振込用紙が手元に届くまでに何日かかかることがありますので、そのリードタイムも考慮する必要があることです。また、クレジットカード決済に対応している自治体の場合、通常ではカードを利用した日が寄附の日となりますので支払日は気にする必要はありませんが、念のため自治体の取扱いを確認しておきましょう。

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