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【LAO起業講座 人事編⑱】 幹部社員を育てる (榊 裕葵/社労士)

   

今回は、法律論というよりも人事戦略の話になります。

社長の目が届かなくなる前に

社員が数名のうちは社長のめが行き届くので問題ないのですが、事業が軌道に乗ってくると、従業員も5人、10人と増えていきます。

そうなってくると、社長の目が隅々まで届かなくなりますので、会社の運営を組織的なものに変えていかなければなりません。

スタートアップの時期を乗り越えた会社が、次にぶつかるハードルは、社長個人による社員のマネージメントを、上手く組織的なものに転換できるかどうかという点なのではないかと私は考えています。

そして、組織的な運営を成功させるためには、社長の分身となってくれる幹部社員の確保が必要不可欠です。

マネージャー感覚を身に付けてもらう

一般的に経営者は従業員の中から「この人は仕事ができる」という人をピックアップして幹部社員として育成しようと考えると思います。

しかし、野球などのスポーツでも「名選手必ずしも名監督ならず」と言われるように、たとえば営業の神様と言われた凄腕営業マンが、必ずしも優秀な営業部長となるとは限りません。

自分が優秀な営業成績を上げることと、部下に優秀な営業成績を上げさせることは、別次元の話だからです。

やはり、そこは経営者が本人に今後求められるスキルを明確に示し、「自分の営業成績ではなく、部全体の営業成績があなたの評価だから、部下を育てることに力を入れてほしい」と、役割をしっかり認識させることが必要です。

人事考課においても、幹部社員本人の営業成績ではなく、部下の営業成績をどれくらい伸ばすことができたか、ということに評価のウエイトを置くべきでしょう。

そうすることで、本人に幹部社員としての意識を植え付けていくのです。

会社目線で物事を考えてもらう

マネージャ感覚を身に付けてもらうことと合わせて、幹部社員には、会社目線で物事を考えてもらうことが必要です。

たとえば、給与であれば、会社から当然のようにもらうもの、という感覚ではなく、お客様からの売上入金があってこその給料だ、という思考回路です。

残業にしても、「今月の給料が増えて嬉しい」ということではなく「会社にとって無駄な人件費になってしまっていないか」という感性を持つことです。

このような考え方を持つことによって、見えてくる景色が変わってくるものです。

確かに、「管理職研修」とかを受けてスキル的なことも身に付けることも必要でしょう。

しかし、最も大切なのは、幹部社員としての「マインド」を持たせることなのではないかと私は考えています。

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