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【LAO起業講座 会計税務編⑳】税理士の使い方(栗田倫也/税理士)

      2017/05/03

今回で最後の記事ということで、税理士について少し書いてみたいと思います。

これまで税法の考え方や税務上の取り扱いなどを説明してきましたが、そのすべてを経営者が理解していくというのは難しいことです。大きな会社であれば社内に税務専門の担当者をおいて取引における課税関係を確認したり、税制改正による影響を確認したりしていくことができますが、中小企業ではそこまでできません。そのため、その部分を外注していくしかないのですが、その外注先が税理士なのです。

税理士との顧問契約内容はさまざまありますが、一般的には、帳簿への記帳、確定申告書の作成・提出代理だけでなく、ふと疑問に思った税務的な質問や取引時の税務上の取り扱い、留意しなければいけない点などいつでも気軽に質問できる内容になっていると思います。年1回の申告時だけの契約というパターンもありますが、その場合は質問の都度別途料金が発生したりすることもあります。

ここで注意していただきたいのが、税理士はどのような取引であっても合法的な取引にする方法を知っているなどと思わないで欲しいということです。世の中税金を払いたくない人は多いようで、なんでもかんでも損金(税法上の費用)にすることを求めてくる方もいます。税務上の取り扱いを説明して損金に出来ないと説明すると怒ってしまう方もいます。そういう方から見ると、「使えない税理士」ということになるのかもしれません。損金に出来ないものをあの手この手を使って損金にしてこそ顧問税理士だ、というお考えなのです。

脱税ほう助を税理士に依頼するのは問題外ですが、使える税理士、使えない税理士という見方だけでなく、経営者自身が税理士をうまく使っているかどうか、という視点を持っていただきたいと思います。

 

税理士を“うまく使う”とは通常の税務処理は当然のこととして、経営判断が必要なときに過去の事例から見る税務リスクや回避策などの助言をもらうなど、税務面におけるブレーンとして使い倒すことです。経営判断をして取引が完了した後に結果だけ伝えられても税理士は何もできません。経営判断をするタイミングでその都度相談して方向性を決めることが大事なのです。

起業後は経営についての相談相手はなかなかいないものです。そういう時に顧問税理士に何でも相談してみるのもひとつの方法だと思います。

 

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